妻の育休が終わる。
1年近く、あるいはそれ以上。
その間に、家の中にはいつの間にか「いつもの形」ができている。
朝の子どもの支度。
ご飯。
洗濯。
買い物。
保育園のこと。
病院の予約。
子どもの服や日用品の管理。
家庭によって違うけど、
育休中だからこそ成立していた分担
もあるはずだ。
それ自体が悪いわけじゃない。
その時期、その家庭で一番回りやすい形だったなら、それでいい。
でも、妻が復職するなら話は変わる。
仕事だけ増やして、家の中は今まで通り。
それでは回らない。
復職は、
妻が元の生活に戻る日じゃない。
家族の生活を、もう一回組み直すタイミングだ。
1年続いた習慣は、簡単には消えない
育休中の生活が長ければ長いほど、
「これは妻がやるもの」
「これはパパがやるもの」
という形が自然にできていく。
例えば、
子どもの着替えがどこにあるか妻しか知らない。
保育園の持ち物は妻が確認する。
子どもの薬や予防接種の予定も妻が把握している。
日用品がなくなりそうになったら妻が気づく。
別に、誰かがそう決めたわけじゃない。
毎日を回しているうちに、そうなった。
だから怖い。
決めていない役割ほど、そのまま残る。
妻が復職しても、
「今までやってたし」
でそのまま続いてしまう。
復職したら、妻の仕事だけが増えるのか
朝。
自分の支度をする。
子どもの支度をする。
保育園へ送る。
仕事へ行く。
帰ってきたら、
夕飯。
お風呂。
洗濯。
翌日の準備。
寝かしつけ。
もし育休中と同じ役割がそのまま残ったら、
妻からすれば、
仕事に復帰したというより、
仕事が一個追加された状態
になりかねない。
一方でパパも、
「俺だってずっと仕事してる」
と思うかもしれない。
それもそうだ。
だから、
どっちの方が大変だったかを決める必要はない。
必要なのは、
これから二人とも仕事がある家を、どう回すか。
そこだ。
「前に戻す」じゃない
復職。
この言葉のせいで、
なんとなく「元の生活に戻る」感じがする。
でも、元には戻らない。
子どもが生まれる前の二人暮らしには戻らない。
朝起きたら、自分の準備だけして出ればよかった頃とは違う。
仕事が終わったら、好きな時間に帰れた頃とも違う。
保育園から、
「熱があります」
と電話が来る日もある。
朝になって突然、
「今日は行きたくない」
になる日もある。
寝かしつけに1時間かかる日もある。
だから必要なのは、
元に戻すことじゃない。
子どもがいる今の家族に合わせて、
新しい生活を作ること。
「手が空いた方がやる」だけでは回らない
復職後の分担で、
「手が空いてる方がやろう」
と決める家庭もあると思う。
柔軟だし、一見すごく合理的。
でも、これだけだと危ない。
なぜなら、
「今、何をやる必要があるか」
を把握している人が必要だから。
例えば妻が、
「保育園のタオルまだ替えてない」
「明日はおむつ持っていかないと」
「牛乳もうない」
「そろそろ子どもの薬が切れる」
と全部把握して、
パパに、
「これお願い」
と渡していたら、
作業は分担できても、
家を管理する仕事は分担できていない。
頼まれて動くのと、
自分で気づいて最後まで持つのは違う。
「何すればいい?」で毎日始めるな
妻が復職した。
パパも家事や育児をやろうとしている。
そこで、
「今日、何すればいい?」
悪気はない。
むしろ、やろうとしている。
でも毎日それを聞かれると、
妻は、
今日やることを考える。
優先順位を決める。
パパに割り振る。
という仕事まで持つことになる。
だから復職前に、
自分の担当を持て。
例えば、
朝の保育園準備は俺。
送りは俺。
お風呂は俺。
洗濯から片付けまで俺。
何でもいい。
大事なのは、
「やる作業」じゃなく「持つ担当」を決めること。
ただし、固定しすぎなくていい
ここで、
「全部きっちり50対50にしないと」
と考える必要もない。
仕事の時間も違う。
通勤時間も違う。
繁忙期もある。
得意不得意もある。
毎日同じようにはいかない。
だから、
担当を決めても、
妻の仕事が遅くなる日はパパが増やせばいい。
逆もある。
子どもが熱を出せば予定は全部崩れる。
最初に決めた分担が合わなければ変えればいい。
大事なのは、
「育休中はこうだったから」で止めないこと。
復職前に、この話だけはしておけ
妻の復職が決まったら、
二人で一回、生活を最初から見直した方がいい。
朝は誰が何をするのか。
保育園の送り迎えはどうするのか。
夕飯はどう回すのか。
風呂、洗濯、寝かしつけはどうするのか。
保育園の連絡帳や持ち物は誰が見るのか。
発熱したら、どちらが迎えに行くのか。
翌日休む必要があったらどうするのか。
全部その場で完璧に決めなくていい。
まず決める。
やってみる。
無理なら変える。
それでいい。
パパになるお前らへ
妻が長い育休から仕事に戻る。
そのとき、
妻だけの生活が変わると思うな。
家族の生活が変わる。
今まで妻がやっていたことの中には、
妻だからやるべきことなんて、ほとんどない。
ただ、
育休中の毎日の中で、
なんとなく妻の担当になっていただけのこともある。
だったら、
復職をきっかけに一回壊せ。
家事も育児も、
「前は誰がやってたか」ではなく、
「これから誰が持つか」
で決め直せ。
妻の育休が終わる日。
それは、
お前の生活も変わる日だ。
今日やること
妻の復職が近いなら、
今日これを言え。
「今の分担、そのままで本当に回るか一回見直そう」
そして、
まず3つ決める。
朝に一つ。
夜に一つ。
家の管理で一つ。
「頼まれたらやる」ではなく、
自分で気づいて、最後まで持つ担当を作る。
妻が仕事に戻る前に、
家族の回し方をアップデートしろ。